【文字が見にくい方はフォントサイズを変更してください 当作品はフィクションかもしれませんw】

第1話 第2話 第3話


題名:雪降る辺境へようこそ!

みなさん。辺境という場所をご存知ですか?そこはいつも雪景
色に覆われた、人のほとんど立ち寄らない場所…ですが!そん
な辺境を生業とする変人がいます。これは、英雄や勇者のお話
ではなく、そんな変人達の何でも無い日常のお話。


第1話 in―eiさんの憂鬱


パイオニア2内に点在する無数のロビー。そのロビーの中でも
辺境と呼ばれる場所が存在する。
そこは、ほとんど人気は………有りまくった。十人ほどの人が
、わいわいがやがや椅子に座りながら談笑している。
………どこと無く黒いオーラが出ているのは気のせいだろうか
(汗)
その中に黒い装束を着たフォマールが会話にも参加せずに雪の
降る外を見ていた。いや、よく見ると規則的にかすかな寝息を
立てている。
彼女の名前はin-ei。濃い話題を皆に提供するムードメーカー
的存在である。
ロビー内の居心地の良い空気に安心しきって寝てしまったのだ
ろう。とても穏かな寝顔をしている。話をしてる面々も、彼女
を気遣ってか幾分声をひそめている。

「こんにちわ!」

まったりとしたロビーの中にとても元気の良い声が響いた。
赤い衣装が印象的なレイマールだ。彼女の名前はVALKYRIE。そ
の名の通り戦場に立てば、戦女神のように補助から攻撃までこ
なす。
彼女の元気の良い挨拶に対して皆は彼女に挨拶を返すどころか
、逆に静かにするように口に人差し指を当てて

『し〜!!』

「???」

VALKYRIEが首をかしげる。彼女のその行動に対して皆は一斉に
一点を指さす。そこには相変わらず規則正しい寝息をたてて寝
ているin-eiがいた。
それを見たVALKYRIEは納得したように頷き、会話をしている面
々に小さく話し掛けた。

「寝ちゃったんですね。」

「うん。僕達もさっき気がついたんだヨ。」

青い髪のフォニュームが応えてくれた。彼の名は Mirror 。
日々笑いを探求する辺境の芸人だ。そのキャラクター、人格と
もに皆にすかれている人気者である。

「でも、あのままじゃin-eiさん風邪引きませんか?ほら、こ
こって雪降ってるし…」

「う〜ん…そうだね…うん!じゃあ、VALKYRIEさん起こしてく
れる?」

「はーい。」

元気の良い返事を(小さい声だが)返してin-eiのそばへ駆け
ていく。

「in-eiさん。ここで眠ったら風邪引きますよ?」

やさしく声をかけてVALKYRIEはin-eiの肩をゆする。

「in-eiさん。おきてください。」

耳元で再度呼びかけてみるが反応は無い。
VALKYRIEは溜息を一つ吐くと、懐から辺境の必須アイテム(で
は、ありません)「ハリセン」をとりだした。ゆっくりと振り
かぶる。

「お・き・な・さぁぁぁい!」

さらに大きく振りかぶり…一閃!

「スパーン!」

心地よいくらいに、良く通る乾いた音がロビーに響き渡る。吹
き飛ばされて宙を舞うin-ei。野球選手がホームランを打って
、その勝利を確信した時のようにポーズを決めるVALKYRIE。
見事なアーチをえがいて飛んでいくin-eiをそのロビーにいる
全員が目撃した。全ては一瞬の出来事で有りながら、さながら
スローモーションを見ているかのように時間が流れていく。
べしゃ!っという音を立ててin-eiが頭から着地した。…3秒
…10秒…30秒…1分。まだin-eiが起き上がって来る気配
は無い。


(管理人蛇足的絵、約3分絵w)
「あ…あれ?」

さすがに理想的な放物線を描いてin-eiをどつき飛ばしたVALKYRIE
も、戸惑いを隠せなかった。後味がだんだん悪くなってくる。
倒れているin-eiに近寄って、呼吸を確かめ…脈を確かめ…心
音を確かめ…やがて、VALKYRIEの顔から血の気が失せる。

「やりすぎ…ちゃった…かな?あ、あはははぁ」

声を出して笑ってはいるけどその笑顔は真っ青になり、かなり
引きつっている。その一言に雑談をしていた面々が口を出し始
める。

「あ〜あ、トドメをさしちゃったカ…」

「VALKTRIEさん、やりすぎ!」

「飛ぶ鳥後を濁さず。見事なラストフライトだ…in-ei!」

「まだお金返してもらってないのに…」

「ナンマンダブナンマンダブ…化けて出るなよ。」

などと各々がかってなことを言はじめた。さすがのVALKYRIEも
罪悪感からか、だんだんおろおろし始め…

「どうしよう!お葬式!お葬式!え〜っと今月の貯金が…」

「いや、その前に警察呼べよ。あきらかに殺人だろうが。」

「この場合は、先に救急車を呼ぶのが正解です。」

などと各自見当違い(一部そうでもないが)な事を言いはじめ
る。以外にもその場に居た全員が混乱してるようだった。が…

「ふあ〜よく寝た。あら?ここはどこ?」

あくびをしながらムクリと、in-eiが起きあがってきた。

『遅ぉ!』

その場で談笑していたメンバーから受付嬢にいたるロビー全体
ハモッた突込みがとんだ。

「あらみなさん。どうしたの?」

「どうしたもこうしたも!ハリセンでふっ飛ばしちゃって!え
っと!それで!…」

動揺が隠せず、何を言っていいのか解らないVALKYRIE。それを
見てin-eiは「ぽん」と一つ手を叩き。

「あ〜そうか!」

ぎくり!擬音が飛び出るほどVALKYRIEは動揺した。VALKYRIEは
自分がトドメ…生返ってしまったが…を刺したことが、ばれた
と思った。だが…

「あなたが起こしてくれたのですね。ありがとうございます。

ぎゅっとVALKYRIEの手をにぎってin-eiは彼女に礼を述べた。
ちがうぞ!in-ei!いや、最初は起こすつもりでかっ飛ばした
のだからちがくはないが…
VALKYRIEはどういう反応をしていいか判らず、助けを求めるつ
もりで辺りを見回した。

「無事でよかったですね。」

「ケッ!つまらん!」

「なんだか、余計な体力使っちゃったなぁ。」

「でさ!でさ!さっきの話の続きなんだけど…」

全員談笑モード突入。もはやこちら側を見ている人間など居な
かった。

「ど、どういたしまして。あは、あははははぁ……はぁ」

とりあえず、ぎこちない笑みを浮かべて返す。だがin-eiはそ
れを聞いておらず、うっとりと自分の世界に入っていた。うれ
しそうに自分の会話をしだす。

「でも、うれしかったわ。夢の中とはいえ、ず〜っと前に死ん
じゃったおじいちゃんに遺跡の最深部で会えるなんて…」

遺跡の最深部=お花畑=???

「そこは遺跡ではありません!…たぶん…賽の河原かと…」

涙ながらin-eiを否定するVALKYRIE。賽の河原とは俗に言う三
途の川がある河原で、親より先に死んでしまった子供達の霊が
石を積み上げてはうんぬ…という所である。(○波哲郎 風)

「まあ、臨死体験だったの?あれ。そういえば…おじいちゃん
が川の向こうで手招きしていたような…」

「手招きしている時点で気づこうネ。やったね、VALKYRIE。in-ei
の命を救ったんだよ。キミ。」

と、Mirrorが言った。だが、その場に居た全員が心の中で同じ
事を思っていた。

《違う。絶対VARKILYが止めを刺したんだ。》

皆の無言の視線がとても痛かったVARKILYさんでした。ある日
の辺境ロビーで起きた平和な(平和?)出来事でした。


次回は第二章、ココで登場しなかった人が次回は出てきます☆
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